八角形という形は丸と四角の中間であり、丸ログの長所は凹凸のログウォールが光と影で様々な雰囲気を作り出します。そのダイナミックさは大きな魅力の一つです。
一方、角ログの長所はログの加工がし易いため施工スピードが速くなります。丸と四角の中間である八角は両方の長所を併せ持っているのです。
森林大国である日本では、昔から木を使って家を建ててきました。昔から伝わる伝統技術をもった大工が曲尺・ノミ・カンナなどの様々な道具を使いこなし家が建てられてきました。
しかし、日本経済の高度成長とともに大工の優れた技術を生かす現場も少なくなり、その技術を若手に継承する機会も少なくなってきました。今から25年ほど前の話、当時山林事業と製材業を和歌山の山奥で営んでいた弊社はこのような状況に憂いを感じていました。
大工さんの技量が十分発揮できるような仕事が減り、このままでは山と関わる生活自体が成り立たなくなると危惧していました。ちょうどその頃、ログハウスをハンドメイドしたいと言うお客さんからログ材を購入したいという話が相次いでいました。
当時、施工が簡単な2面をタイコ挽きにしたDログをという希望が大半でした。このような注文が頻繁にあったので榎本さんは機械購入をし本格的にログ材の販売をはじめました。そうこうしているうちに、榎本さんのところにログハウスを建ててほしいという依頼がありました。
実際にログハウスを建てたことがなかった榎本さんは、長野県からログビルダーを呼んで作業を行い、やがてログハウスは完成しましたが、榎本さんの心には何か釈然としないものが残りました。
それは、せっかく地元にすばらしい技術を持った大工さんがいるのに、それをログハウスづくりに生かせなかったということでした。そこで2棟目の注文がきた時に、無理を承知で付き合いのあった棟梁にログハウスの建築をお願いしました。
しかし、最初の段階で壁にぶち当たることになります。専門のログビルダーは主にチェーンソーを使ってログを組み立てていきますが。使い慣れないチェーンソーを使ってログハウスを組み立て始めた大工さんでしたが、丁寧な仕事を使用とする大工さんの腕はパンパンになり、日が経つにつれ作業効率も落ちてきました。
そんな中これらの問題を解決し、作業の効率アップを図れば十分にやっていけると考えた榎本さんは、日夜その方法を模索しました。そして辿り着いたのがログ材を八角形に加工するというアイデアでした。丸太の質感を残しつつも曲面のない八角は、加工断面が直線となるのでチェーンソーを使う必要もありません。
これで作業効率は格段に上がり、新しい形のログハウスが誕生しました。木の加工面同士がぴったりであるため不均一な沈みもおこりにくくなるなど、最初は仕事の効率化を目指して開発した八角ログハウスでありましたが、結果としてログハウスの持つ欠点も改良することができました。



















